INTERVIEW #2
杭打ちは、社会インフラを土台から支える
スケールの大きな仕事。
種瀬 友哉
2011年 キャリア入社
インタビュー
海上土木工事における
杭打ちのスペシャリスト集団。
種瀬組は、土木建築における基礎工事の杭打ち工程に特化した会社です。
特に海上土木工事では定評があり、国際拠点港湾・四日市港を有する三重県四日市市を拠点に、国内各地のさまざまな案件に携わっています。例えば、東京国際空港D滑走路や中部国際空港連絡道路の建設工事など、大規模なプロジェクトに関わることも多いんですよ。
海上での杭打ち工事には高額な機械や専用の船舶が必要ですし、携わる人材にも高度な技術が求められます。そのため参入するのが難しく、海上杭打ち工事を手がける会社は全国でもそれほど多くはありません。その中で当社は、土木業界で長年にわたり存在感を示してきました。
海の上でポイントを正確に定め、
海底の地盤に杭を打ち込む。
杭打ちとは基礎工事のひとつで、構造物を地盤の上に安定して建築できるようにする工法のことです。
地盤の柔らかい場所に建物をつくる場合は、地下の地盤が硬い層まで杭を打つことで構造物を支えられる強度を確保します。
海上杭打ち工事では、それを海底の地盤に対しておこなうのです。実際の工事では、クレーンを乗せた船で海上の現場まで行き、杭打機に鋼管(杭)をセットして打設します。難しいのは位置を正確に定めること。船のGPSと測量技師の指示をもとに1cm単位で機材を設置するポイントを決めなければなりません。また、水深10m程度の現場もあれば40mにも及ぶ場所もあり、杭の長さや太さも案件によって異なります。天候の影響も受けますし、ひとつとして同じ工事はありません。
下準備を整え、プロジェクト全体を
リードする「手元」の役割。
海上杭打ち工事は5〜6人でチームを組んでおこないます。大きなプロジェクトの場合、工事が終わるまで船に寝泊まりする生活が続きます。その中でチームワークも築かれ、ベテランから若手への技術の継承も自然となされていきます。
私が担当しているのは、「手元」と呼ばれる任務。操船が主な役割で、海上の現場まで船を動かし適切な場所を見極めて錨を打つなど、下準備を整えます。クレーンが正確な位置にいるか、ほかの作業員の配置は適切かなど、全体に気を配りながらプロジェクトをリードする立場です。大変なのは、自然を相手に仕事をするところ。天候や潮位などを先読みしながら、いかに安全に効率よく作業を進めるかが、腕の見せどころです。
五輪の競技場建設や
数年がかりの大プロジェクトを経験。
公共工事の大規模プロジェクトなど、国や自治体が手がける案件に携わることが多い当社。
私がこれまで参加した中で特に印象に残っているのは、東京オリンピック・パラリンピックの競技場に関する案件です。東京湾に新設するボート、カヌーの競技場の杭打ちを当社が受注しました。コンパクトな工事でしたが、国を挙げたプロジェクトに参加できることに大きなやりがいを感じました。
また、火力発電所の改修工事はかなり大規模な案件でした。既存の施設をすべて解体し建設し直すという数年がかりのプロジェクトで、既設の杭を引き抜くところから携わったのです。さまざまな工事に携わり多様な工法や最新技術に触れたり、大きな仕事の進め方を学べることに魅力を感じます。
これまでに培った技術を
全国で進む港湾改修工事で発揮。
近年、高速道路や橋、トンネル、ダムなど高度経済成長期に集中的に整備された社会インフラの老朽化が進み、次々と改修・再整備の時期を迎えていますよね。
港湾も例外ではなく、全国の港で埠頭の改修工事などが計画されていて、当社も多くの案件を受注しています。最近では、名古屋港飛島ふ頭の改修工事に取り組みました。現在、私が携わっているのは横浜港の埠頭拡張工事です。自分の業務が、企業の経済活動や人々の社会生活の基盤となるインフラを土台から支えることにつながっている。そう考えると、責任の重さを痛感しつつも、スケールの大きな夢のある仕事だなと思います。
今までもこれからも、安全第一。
種瀬イズムを守り抜く決意。
今後の目標は、日常的に心がけていることと変わりません。
安全第一。この仕事で大切なのは、何よりそれです。
私たちが扱うのは、機材も資材も大きなものばかりですから、少しの気の緩みが命取りになります。例えばワイヤー1本とっても、かなり重量があり、少し体に当たっただけでもあざになったりします。それに、船の乗り降りの際も気をつけなければなりません。誰ひとり怪我をしないよう、現場での動き方には神経をとがらせています。
また当社では、船舶やクレーン、機材などは安全に関する最新システムや装置が搭載されたものをいち早く導入しています。最新の設備や機材を通して海上土木に関する技術をアップデートしながら、技術者としてさらに成長したいと思います。
1日の流れ
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- 8:00
- 朝礼
- 一旦、事務所に出社後、現場へ。朝礼で、その日の作業行程を確認
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- 8:30
- 作業開始
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- 10:00
- 休憩
- 安全のため定期的に休憩
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- 12:00
- 昼食
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- 13:00
- 作業再開
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- 15:00
- 休憩
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- 17:00
- 作業終了
- 整理整頓して現場を閉じた後、事務所に戻り退社
キャリアステップ
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- 新入社員|入社
- 先輩のもとで手元の仕事を覚える。
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- 資格取得|1年目〜
- 小型船舶、クレーン運転士、玉掛け技能講習など、業務に必要な免許・資格を順次取得。
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- チームの中心的役割|10年目〜
- 現場経験を数多くこなし、若手をリードできるようになる。今後は職長をめざし、チーム全体を引っ張れるようになるのが目標。
先輩社員に聞いてみた!
Q1:趣味は何ですか?
サッカー。友人たちとチームを作り、日曜日には練習や試合を楽しんでいます。
Q1:趣味は何ですか?
出張中、船で生活している時は、スマホで動画を観るのが楽しみです。
Q1:趣味は何ですか?
家でのんびりしたりせず、出かけることが多いです。普段から体を動かすのが好きなので、やっぱりサッカーですね。
求職者へのメッセージ
この業界には元気な人が多いので、明るく活発な人は現場でも溶け込みやすいと思います。また、モノを作ったり機械を操作するのが好きな人は、楽しんで仕事ができるはず。最新機器に触れながらさまざまな現場を経験し、土木の最先端技術を習得していけますよ。また、仕事場が海だというのもロマンがあると思います。